【SAJ:1級不合格の巻episode 3 葛藤の時】2020/02/18

 午後は、リフトを1本上がってコブ斜面の練習。
 モーグルバーンの削り込まれたバーンを先生は流石に上手いこと降ります。
4,5ターンしてコブレーンから外れて受講者が一人ずつ滑る。
 結構、えげつなく掘られているコブレーンにみんな手こずっているけどアタシは難なくこなします。
先生は、滑り終わってもアタシにはコメントしません。
「なんか、イイんだよな、あれくらい滑れればなんの問題も無いですね」
 コブバーンのコースに続いて、ロングターン、ショートターン、横滑り。
ショートターンは「OKです。両膝を付けて滑る点が気になりますが。上手く滑れているので、ショートターンはそのまま行きましょう」
 と、いうことでコブとショートターンは及第点を貰ったのだが、ロングターンはダメだそうである。
「上手いんだけど、その滑りだと点は出ないんです。安定感もあって気持ちよさそうに滑っているけど前傾を維持して身体を「く」の字にした状態で滑らないと。」
 先生の言うようにその場でポーズを取ってみると、「そうそう、そういうフォームを維持するようにしてみてください」と、いうのだが、自分の頭の中にある格好がどうにも不格好に思えてしょうがない。
 自分の滑りは殆ど見たことが無いので頭の中にあるイメージでしかないが、すでに完成したつもりだったものをバッサリやられてしまった。
 滑る度に丁寧にアタシに説明してくれるが、一向に改善していないのが、説明の内容が変わらないことから分かる。
 ロングターンを終えるたびにボロクソにダメダシされるアタシに対して、他の受講生の方には「はい、OKです!」を連発。
 しかし、アタシから見るとOKを頂いた皆さんの滑りはどう見てもアタシの納得行くものではない。
 他の受講生の方とリフトに乗った時も「とてもお上手で綺麗に滑ってます」と言ってくれるし、誰が見たってアタシの方が上手いだろって思うのだが、ダメなものはダメなんだそうな。

 先生が言っていることは分かるし、そのように滑ることもできるのだが、それをやると、おかしなカッコで滑ってる姿を晒すことになってしまいそうで、なんか嫌だ。
 それでもここは、1級合格を最優先に考えて自分を曲げて臨むか・・・・
自分では気に入らないままに一度言われた通りのフォームで滑ってみて何と言われるか試してみたかったのだが、結局その機会は無かった。
 自分を曲げて臨むか、我が道を貫くか。
ここで、我が道を貫いたら、金を払ってレッスンを受けた意味がないだろう!
しかし、この話をアタシの友人にしたら、「そこで自分を曲げて合格したお前なんか嫌いだ!」というに決まってる。
へ続く

【SAJ:1級不合格の巻episode 2 失われた栄光】2020/02/18

 先ずはゴンドラで山頂へ。
 午前中いっぱいかけてゴンドラ1本分を講習を受けながら降りる。
今回の1級対象コースの受講者は9名で、皆さん常連さんのよう。
 最初は調子が出ないというか、1度に数十メートルしか滑らないのでスピードが出ないままに無理やり曲げるようで上手く行かない。
 9人中でアタシが一番高い道具を使っているけど、一番下手。
 しかし、一番ビックリしたのが、脚を揃えて滑ってはイケナイそうである。
両脚を適度に開いて安定感のある滑りを確保するんだそうな。
 半世紀も脚を揃えて滑るのを信条にしていたアタシの滑りは根本的に否定されてしまった。
まぁ、ショートターンの時は良いらしいのだが、ロングターンの時は両膝を開けてバランスをキープするんだそうな。両膝を付けてしまうとスキーの両内側のエッヂが雪面に着いて外側が上がってしまう、おかしなⅤ字型になってしまうからだそうだ。
 確かにまっすぐ立っていればそうだが、実際には膝を前に出しているので板はフラットになるはずだろぅ?
 とか、脚を揃えても安定して滑れる人が上手いんじゃないかい?
とか、言い返してやりたいところは色々あったけど、今回は謙虚な気持ちでケンカしない様に妻から言われていたので、「ハイ!」と応える。
 それから、横滑りの練習をやけにしつこくする。
なんだ、横滑りなんて簡単じゃないか。と思っていたのだが、アタシが滑る度にダメ出しをされる。が、何を悪いのかよく分からない。
 例えば右方向に進む場合、左の腰をぐっと後ろに捻るように落として股関節に手袋を挟んでも落ちないような姿勢で滑るとか・・・
なんか、やってみると、偉く不格好でカッコ悪い。まぁ、教科書はそうなっているんだろうが、スキーっていうのはカッコよくないといけないと思っているのでどうにも受け入れ難い。
えーホントにこんなに格好悪い滑りするのかぁと思いながらも言われた通りにやっているつもりなのだが、何度やってもダメダシされる。
 周りの人が滑ると「ハイ、OKです!」と言われるのだが、アタシはダメ。何がいけなくて何が違うのかサッパリ分からないまま時間だけが過ぎてゆく。
 結局、午前中はこんな感じで下まで降りてオシマイ。
1時間の休憩を挟んで午後の講習へ。
 アタシはここで、ゴンドラで1番上まで上がり、一番上のレストランでカツどん(大)を食べてから降りる。
本当ならビールでも飲むところなのでが、途中でオシッコがしたくなると困るのでビールは無し。
へ続く

【SAJ:1級不合格の巻episode 1 新たなる旅立ち】2020/02/18

 朝5時の電車で行くか、5時半の電車で行くか。
どちらで行っても富士見駅に到着する時間は同じ、8:36
 5時半の電車で行くと、八王子駅の乗り換えが2分しかない。重いスキーとスーツケースを担いで階段の昇降を経て滑り込むか、ゆっくり行くか。
 還暦に近いお兄さんが大荷物担いで階段を駆け上がる絵を想像して辞め。5時の電車で行くことにしましょ。
これだと、高尾の駅で40分以上待たないといけないが、まぁ、しょうがない。
 富士見駅から富士見パノラマリゾートスキー行きの無料送迎バスが出るのが9時で、到着が9時10分。
スクールのエントリーが9時15分まで(まぁ、少しくらい過ぎても平気なんだろうけど)で、9時半から講習が始まる。
 これだと、到着してから着替えていたのでは間に合わない。
どうせ、こんな早い時間の電車は空いているだろうということで、高尾発の電車に乗ったら電車の中で着替えるという作戦。
 少しゆっくりしてから着替えるつもりだったんだけど、なんとなくすることも無いので早めに着替える。
 普通の電車の中でジーパンを脱いで、上はシャツまで脱いで殆どパンツ一枚の状態からスキーウェアに着替える。
暫くすると通学の女子高生が電車に乗ってきたので、早めに着替えておいて良かった。(女性にはできないでしょうな)
 富士見の駅に着いてからバスが出るまでの20分を利用して、コンタクトレンズ、テーピング、スキーブーツもここで履いてスキーはケースから出してスーツケースに突っ込んで準備完了。
余裕があると思っていたのだが、結構せわしない。
バスに乗ってスキー場に着くや、すぐにエントリーを済ませゼッケンをもらう。
 スーツケースをロッカーに入れてからリフト券を買う。リフト券売所が結構混んでいて、スキーを付けたのと講習開始がほとんど同時。

【サラバ内藤さん】2020/02/22

 知らなかったのはアタシだけだったようです
富士見のスキースクールの先生にもKANDAHARのお店の人にも言われた言葉が「ナイトー」
こんな言葉は知らなかった。
 早速ネットで調べてみると「内倒(内傾)」というのだそうで、これで悩んでいるスキーヤーは結構多い。
 巷では、「2級までは合格しても1級は通らない」とある。
なるほどね、アタシのが正にそれかしらって感じ。
 ターンの最中に身体を内側に倒してしまう、この種のスキーヤーを『ナイトーさん(内藤さん)』というのだそうな。
ここは、ぐっと『くの字』を維持し無くてはイケナイんだそうです。
知らなかった。
 アタシは、この『内倒』であることが一番正しいと思っていて、常に究極の『ナイトーさん』を目指していた。
 『くの字』という言葉は知っていたし、昔はそういうフォームで滑っていた。
しかし、どこかのタイミングから『これからは内傾で攻めろ!』みたいな話を読んだような気がする。
 それ以来、『内傾命』で、「これでもか!」ってくらい身体を内側に傾けた。
ホッペで雪面をするぐらいまで内側に身体を傾けてやろうと躍起になった。
 その態勢で時速100キロを超えたとき、自分の中では『フッフッフッ、これでアタシの内傾もついに完成だな』と、独りほくそ笑んだものである。
 ところが、これは大間違いだったのである。
 自分では、スキー雑誌で読んだ技術のつもりだったのだが、もしかすると夢の中での出来事だったのかもしれない。

 還暦を前にして、完成したナイトーさんとお別れして、『くの字』を呼び戻さないと!

【自転車:0キロ】2020/02/25

 よもや、0キロになるとは思わなかった。
実際には、チョボチョボ乗っているのでトータルで100キロ位は乗っているんだろうけど、まとまった距離を走っていないのでガーミンで記録しなかったのね。
 1月の終わりにフルマラソンを走ってから、1週間はお休み、その翌週にスキー。
いくら走っていても使う筋肉が違うと別の場所に筋肉痛が来るのでここも緩め。
 2月の中頃にスキーのバッジテストがあってその後、これまたユルユル。
それでも、昨日はプールで泳いできましたよ。あまり泳がないで、「40肩」になってもけないので。
 今朝は走りましたよ10キロ。
それでも2月はラン:100キロに届きません。
 まぁ、スキーに喰われてしまった感がつよいですが、スキーは楽しいです。
スピードと言い、技術と言い・・・
しかし、これも金が懸かる・・・
 自転車も金が懸かるけど、出来上がってしまえば、走るだけならほとんど金はかからないです。
処が、スキーは滑るだけで金が懸かる。リフト代、電車賃、昼飯代、飲み代・・・
 来週はまたバッジテストに挑戦の予定です。

【続:サラバ内藤さん】2020/02/27

 今はやりの、南町田グランベリーモール。
ここに時々行くんだけど、犬がお気に入りなのね。
 普段相模川に散歩に行くと、リードを外して歩いているので、この方が犬は喜ぶと思っていたんだけど、グランベリーモールは色んな犬がいて、いい匂いがするのか、リードにつながれていてもとても楽しそうにしています。
 メンドクサイのが、犬を連れていると、入れないお店が多いこと。その中にあってSALOMONはリードを付けていれば犬を連れて入っていいと!
 早速、入ってみますが、スキーは置いてありません。
聞いたところ、以前は少し置いてあったのだそうですが、アタシが好きなハイエンドなモデルは置いてないそうです。
 でも、ウェアは未だ置いてあります。
 今年アタシが買ったスキーと同じ色の上下が3万円で買えます。これはおそらく半額以下です。
欲しい。
 しかし、今シーズンは既に20万円位出してブーツとスキーを新調して買ってしまったし、新潟にも滑りに行って、1泊で1級のキャンプに参加してしまった。
更に1級の検定を受けて不合格で、これにリベンジすべく・・・また物入りです。
検定料:4000円、リフト代:3800円、電車賃:7000円、お昼代:1000円、認定料:7000円(合格したら)、ビールなどの雑費:3000円で合計25000円です。
 このリベンジ代の申請は認可が降りたのですが、新しいウェアの申請はスルリとかわされてしまいました。
「今のウェア、良く似合ってると思うけど、あれじゃダメなの?」
『良く似合っている・・・・』そう、来ましたかぁ。
 これは、仕方ないので諦めましょう。
 実は、もう一つ欲しいのがあって、ナント、スキーなのです。
salomon RUSH & SHOT
 今回買ったレーシングのスキーは、少々アタシには荷が重いようです。
しっかり滑るには良いのでしょうが、元来いい加減な性分なので、スキーをやると言っても、9割はいい加減に滑るわけです。
 今回買ったスキーは決していい加減に滑る人が履くようなものではありません。
ちゃんとした人が履くスキーです。(そんなこたぁ、始めから分かっていたんだがなぁ)
 そこで、いい加減なアタシがお気軽に滑れるスキーが欲しくなったわけです。
スキー屋さんでそれとなく聞いてみたところ、75000円だそうです。
 こんなの、簡単にひねり出せる額じゃないです。
カードで買ったり、銀行からお金卸したりとか簡単にできますが、でもねぇ・・・
 と、言うわけで小銭をコッソリ貯めることにしました。
我が家は「お小遣い制」ではないので、埋蔵金とか無いのです。

【続々:サラバ内藤さん】2020/02/29

 久しぶりに自転車乗りました
 昔に較べてスキー人気はガタ落ちだそうですが、そんなの気にしません。
 自分では完璧に滑ったつもりだった得意のロングターンが不合格となったバッジテスト:1級。
これは、何度も書いた通りね。
 で、この次の日曜日にリベンジに行くんだけど、もう一度同じことをやっても通用しないことは分かっているのでアタシなりに変えて臨みますよ。
 それに向けて日夜フォームのイメージトレーニングを積んでいるわけです。
 ここで、強力な助っ人となるのがYouTubeです。
 しかし、その映像を見ていても、「なんかカッコ悪くね?」というのがいくつもあります。
でも、そういうの観てるうちに「あー、コレ合格点貰える滑りね」って分かってきます。
 だからと言って、納得したわけじゃないし、その手の動画にコメントしている中にも「上手に見えないんですが、これで良いんですか?」と、いうのもあったり。

 自分ではカッコよく滑っているつもりだったけど、果たしてアタシの「内倒大回り」はどう映っていたんでしょ?今度機会があったら、動画撮ってもらって観てみないと。
 スキースクールの先生はアタシのロングターン観て、「気持ちよさそうに滑っているのは分かるんだけど、スキーって言うのは結構耐えるスポーツなんですよ」なんて、リフトの上で話してくれた。
思わず「スキーって楽しく滑れるのであればその方がいいんじゃないですかぁ?」とか言いたくなるのをグッとかみ殺す。
 何で「内倒」はイケナイかと言うと、「上から押されたら『ペシャン』て潰れちゃうでしょ。しっかり『くの字』姿勢を保っていると、上から押されても潰れない強さがあるんですよ」って・・・滑ってて上から押されるってどうゆう状況よ?アタシの半世紀のスキー史の中で上から押された記憶はないですけど。
 そりゃぁ、力学的とか色んな局面考えたとき、「内倒」は良くないんでしょう。効率良いのは結構ですが、カッコ悪いのは戴けませんって。
 言われたままのフォームを作るだけじゃなくて、且、美しいフォームを追求しないとね。

 でも今後、もし自分の「内倒大回り」の絵を観てカッコよかったら、検定の時は別にしても普段はそれで滑ってしまうだろうね。
 なんでも、効率とか安定性とかだけを優先するんじゃなくて、美しさが先行するべきですよ、アタシの中では。
 女性だって、健康で長持ちも大事だけど、華奢で可憐な女がいなくなったら寂しいじゃないですか。
 どんなに性能が良くて丈夫で軽くても、トップチューブがだらしなく垂れ下がったカーボン車には乗りたくないのですよ。
 クロモリ車の美しさの方が、アタシには大事なんだから。
 スキーが上手な人はカッコよくないと、先ずは。
「見てくれは性能に優先する」
しかし・・・・
昨日、明日のバッジテストは中止になりました。
とさ・・・
影法師(3回目)を読みました