【村上・笹川流れトライアスロン⑦:swim/アタシは悪くない】2018/10/04

 エリート(アタシもある意味エリートなんだが)部門がスタートして一般の部は十時二十分に第一ブロックからスタートする。
十時を過ぎるとブロックごとに選手が集まりだして、ニコニコしながらも一ミリでも有利な場所を確保しようとしているのが分かる。
アタシは、<未だ三〇分もあるじゃねーか>って感じで、後ろの方に座っている。
 もう此処まで来てしまうと、中止になることなどない。それでも、スイッチを入れ遅れてしまった影響かなんだかノンビリ構えてしまっている。
 それでも心臓のバクバクするような緊張感は時間と共に高まってきて・・・あートイレ行きたい。トイレに入ってレースが終わるまで出てきたくない。って、そんな感じ。
 石垣でスタートしたときはガツガツと、前の方にシャシャリ出てスタート同時にダッシュしてグループの先頭を泳いだのだが、何だか控えめになってしまってる。年取ったのかなぁ。
 そうこうしているうちに第一ブロックがスタートした。。
第二ブロックは、四分後、四分開くと二〇〇メートル以上差が開く。これは結構良い。
 石垣は一分間隔だったから、すぐに団子になってしまう。石垣のスタートの時にはガツガツ前に出てスタート直後は先頭を泳いだのだが、なんだか普通にスタートしていきなり雑踏に巻き込まれてしまった。
 新しいウェットスーツも、よく浮かぶからヘッドアップがやりやすいとか、楽観的なイメージはスタートして五秒もしない内に何処かへ飛んでいってしまった。
 トライアスロンのSwimで気をつけたいのが、泳ぐ方向を間違えないこと。無駄な距離を泳ぐことが無いように、コースロープの横をそれに沿うように泳ぎたい。
 どうにかコースロープ沿いまでたどり着いたのだが、コースロープには派手なフロートが余り付いていない。タダの紐に近いので、コースロープを目印にすると言うより、コースロープを探しながら泳ぐことになってしまう。「イカン、コースロープが見えない」
 仕方ないのでヘッドアップで前方の折り返し地点の大きなフロートを目指すが、これも白くて見つけにくい。赤とか黄色とかにしておいてくれればいいのにぃ。
 あまり、バトルに巻き込まれて蹴られたりとかは無いのだが、どうも抜かれる方が多い。
 アタシがいる第五ブロックは黄色いキャップを被っている。その後ろの女性軍団は赤いキャップ。
 ターンしてしばらくすると、赤いキャップの選手がポツポツとアタシを抜いてゆく。
「あーもう、何よコレ!」
 遥か前方に見える白いヴイに向かって泳ぎながら、あー、やっぱり、オレ泳ぐの遅いわ。と、しみじみ実感する。
 この時点で、タイムは分からないが、どうみても抜かれる数のほうが多い。
 先月だってプールで一万メートル以上泳いでいるし、周りでアタシを追い越していく連中がアタシより練習しているはずなんかない。じゃぁ、なんで遅い。石垣を泳いでいるときはこんなじゃなかった。何が違うんと言うんだ!
 泳ぎながら、こんな事を考えている。
 <そうだっ!ウェットスーツが悪い>新しく、今回投入したウェットスーツがよくないんだ。石垣の時はロングジョンで泳いでいたが、今回はロングスリーブのフルサイズだ。
 そう言えば、泳ぎ終わったあと、どうにも肩周りが重い感じがした。うーん、ウェットスーツが悪い。アタシは悪くない。
 今まで着ていたロングジョンのウェットスーツは胸周りがきつくなってしまった。下北沢のショップは直してくれると言っていた、いくら位で直してくれるんだろうか。泳ぎながらこんな事考えている。
 ともあれ、速く泳げない理由は見つかった。しかも悪いのはアタシじゃなくてウェットスーツなんだから、次回頑張ればイイ。今回は仕方ない。
 こう考えると、機が楽になる。気を撮り直して最後のヴイを右折する。後百メートルほどで、ゴールか。
 結果、Swimには十六分もかかってしまった。
 石垣は千五百メートルを早い時は二十八分で泳いでいたのだから、その半分の距離なら十二、三分で泳げてよさそうなのだが、これは遅すぎた。
 ただ、泳ぎ終わってからウェットスーツの脱皮にやたらと手こずってしまった。ウェットスーツを脱皮するときはそのまま裏返しにして脱ぐ。普段は脱ぐにくいのだが、泳いでいる内に内部に水が入り、以外に簡単にツルリと脱げる。これはプールで泳いだ時に検証済みだった。
 ところが、足首が美味いこと抜けない。ツルリと行かずに随分と手こずってしまった。
 プールだと、一時間以上泳ぐので、ウェットスーツのなかまで十分に水が通るのだろうが、今回は十数分しか水の中に居なかったので足首まで水が回ってきていなかったのかもしれない。ウェットスーツ着る前に良く水を内側に回しておけばよかった。
つづく 村上・笹川流れトライアスロン⑧:bike/自分に優しいアタシ】

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